やっと今更まとめました、われらがBMSK-Pの存在意義についてです!個人的な見解で大変恐縮なのですが、以前コンサルティングなんてうさんくさーい仕事をしていたせいもあってか、妙にもったいないと感じてしまいます。BMWさんのS1000RRの売り方。ディーラー依存なのか、はたまたそういうお達しなのかわかりませんが、わからないことだらけで、メカニックに質問してみると、あれよあれよとめちゃくちゃ面白い話が聞けるじゃないですか。

出し惜しみとも取れるこのS1000RRのテクノロジーの塊みたいな乗り物、その性能のいかなるやを紐解いていきたいと思います。

も ち ろ ん!

これだけがSのすべてではありません。
予備知識として収めてもらって、実際に試乗やオーナーとなってそのすごさを体験してもらうのが一番です。

みなさん、S1000RRってすごそうだけど、イマイチ走行モードがどう作用するのかわからないんじゃないでしょうか?

なんかものすごく営業トークになってきましたが、とにかく乗ってみてワインディング流してみて、楽しいんですって!!

リッターバイクはピーキーで扱いきれないとかそんなことありません。

きっとこれを読めば、S1000RRスゲー!ってなると思います。そして購入検討してる人は後押しになると思います(笑)
オーナーになられた方は是非連絡ください!一緒に岡山でも鈴鹿でもツーリングでも走りに行きましょう!

ではおそらくそんな皆さんがお持ちの、最大のギモン点とは何か?
おそらく次のようなものではないでしょうか?

S1000RRDTCって走行モードってRAIN・SPORT・RACE・SLICKとあるけど、どう違うの?」
S1000RR電子制御ってすごいんでしょ?」
S1000RRウィリープロテクション(アンチウィリーシステム)ってホントに効果あるの?」
S1000RRレースABSってすごいらしいけど、実際どうなの?」
S1000RRフルパワーにするにはSLICKにしないと出ないの?」
S1000RR・・・・・・」

ハイハイハイ!お答えしますよ、私の知っている限りでまとめてみました!
見にくい表ではありますが特性を仕事中仕事のお昼休みを使って作ってみました!

まずS1000RRに搭載されてるおりこうな頭脳ですが、BMSK-Pといいます。
確か取説にも載っていた気がします。

こいつが各デバイスから集められた情報を集約し、それぞれのデバイスへと適切にフィードバックするわけですね。
ではまずとても気になるであろうDTCの特性から見ていきましょう。


BMSKP01

では上から順番に見ていきましょう。

■走行モードと効果について

表をご覧いただければわかるとおり、走行モードがRAIN
からSLICKに推移するにつれて、効果は下がっていきます。
つまり電子制御がゆるくなっていくということです。

フルパワーにしたときの出力特性も合わせて書いていきますね。
それぞれの出力特性は次の通りです。

RAINモード
雨天時や砂利道など、摩擦係数の少ない路面を走るときに使います。
RAINモードでは、フルパワーにしていても156馬力に抑えられます。
電子スロットルで操作されているSは、ライダーが全開でスロットルをあけてもエンジン出力をフルで使えないように電子制御し、出力を抑えます。
ABSシステムはホイールのロック、リアホイールのリフトをできる限り避けるよう常に早めに介入してきます。
DTCシステムの介入も同じように、リヤの空転をできるかぎり避けるよう早めに制御してきます。
アンチウィリー(ウィリープロテクション)に関しては、あらゆる姿勢において制御をかけ、フロントのリフトを押さえにかかります。

また、凹凸の激しい路面などでの走行では、タイヤが空転したのをコンピューターが検知、着地するまでに、あらゆる路面を想定した状態で着地準備にかかり、着地した路面の状態をタイヤのレスポンスから読み取り、エンジンのレスポンスに制御をいれ、最適なトラクションで加速していきます。
極端にミューの少ない路面も同じです。

このとき、ライダーがブレーキを握ってしまっていても、ABSがそれを検知、タイヤをロックさせていると不安定になる挙動を押さえ、適切な圧でリリースをかけて走行を安定させます。

DTCにおいても、ABSと同じく前後ホイールの回転数の差を計算して異常を検知する仕組みになっており、これに加え、腰下に備えている3Dセンサーで自車の向いている位置、バンク角度、入れているギア、回転数を元に、エンジン出力に制御をかけていきます。ハイテクですね!

SPORTモード
フルパワー仕様にしていると(SLICKモードが選べる状態)、193馬力まで出ます。(ディーラー確認済み)
エンジンの出力もフルで使用できますが、応答特性はまだ抑えられている状態です。ABSの作用はRAINモードと同じです。DTCの介入は、RAINより遅く介入が始まり、コーナー出口で軽くドリフト状態に持ち込めます。アンチウィリー(ウィリープロテクション)に関してはRIANモードより緩くなります。

RACEモード
フルパワー仕様や、エンジン出力特性などはSPORTモードと同じです。
また電子介入が遅く、ライダーの要求はよりダイレクトなレスポンスとして返ってきます。
ABSシステムの介入も遅れてきます。ホイールロックは防がれますが、リアのリフトは許可することになります。
DTCの介入も遅くなります。コーナー出口で長いドリフト、アンチウィリー(ウィリープロテクション)の介入も弱くなりますから、短時間のウィリー走行も可能になります。

SLICKモード

基本的にプロダクションタイヤをはいた状態でのサーキット走行向けです。
エンジンの出力、電子制御など、最大限のポテンシャルを引き出しての走行となります。
リヤホイールのABSはオフになり、タイヤロックする可能性がでてきます。
DTCにおいても、スリックタイヤや、セミレーシングタイヤを念頭においた制御を行います。
アンチウィリー(ウィリープロテクション)はほとんど制御から外れます。長いウィリー走行、バンク中のフロントのリフトも許可します。
ただし、バンク角が23度以上では約5秒のウィリーを許可、23度以下では、ウィリーをしないようにシステムの制御が入ります。

ここで皆さんが一番気になるであろうウィリープロテクション(アンチウィリーシステム)の作動具合についてですが、実は結構諸説があるんですよね。結論からいうと、機械なのでこれという答えがないのです。
なるべくわかりやすく言葉にまとめます。

走行モードRAIN、SPORT、RACEではウィリープロテクション(アンチウィリーシステム)がONになっています。つまりウィリーしません。多少ラフに開けても、S1000RRのスロットルは電子スロットルですので、BMSK-Pの管理下にあります。それぞれの走行モードの出力特性に合ったスロットルレスポンスで加速していくのをサポートしてくれます。

ですが機械ですので万能ではありません。急激なスロットル開度によっては、ポンとウィリーするかもしれません。これはサーキットでそうなったという意見を耳にしたり、何度か繰り返すと学習して次からウィリーしなくなったという意見を聞いたりもします。

ですが、基本的にはRAINSPORTRACEではウィリーしません。

実際私も岡山で、最終コーナー立ち上がりからパワーバンドに入れた状態でまわしてみました(RACEモード)が、ポンとしか浮きませんでした。いやあれは浮いたうちに入るのでしょうか。。

そんな程度です。

これをSLICKモードにした場合、迎え角約23度以上ウィリーしない状態で、5秒間ウィリーが持続されます。
しかし、実際にはだいたい3秒ぐらいだそうです。
そこから電子制御が介入して5秒目あたりにはフロントが路面に設置、加速していくという感じでしょうか。

とここまでややこしい電子制御についてカンタンに(笑)まとめてみましたが、物理の法則というものがありますから、絶対滑らないわけではないですよ。
そのあたり過信しすぎず、うまく付き合っていけたらと思います!


BMSKP02

これは走行モードによる出力特性の差ですね。図解だけでお分かりいただけるかと思います!



BMSKP03

■レースABSについて
動作の目安はこの一覧表の通りです。
詳細は上記にあるとおり。


BMW MOTORRAD MITSUOKAさんでは、酒井大作選手に、サーキットでABSを機能させた状態で攻め込んでほしいというお願いをしたそうです。
彼らはほとんどの人が電子制御を切りますが、それでいても、「結構イケる!」というぐらいの完成度だそうです!

かの8耐でデビューを飾ったTRASも、RAINモードは攻められるモードと言っていたのを聞いたことがありますし、2012年モデルでは、さらにこの走行モードがより改良されているとか。。


各種走行モード、DTC、ABSの仕組みは、いろんなブログの内容が飛び交い、ややこしい内容となっているのが現状です。
そこで、いくつかのディーラーから実際どうなのよ!?というところを聞いてみた次第です。

いかがでしたでしょうか?

※なお、内容に誤りがある場合など、ご指摘くださいましたら検証・調査の上改めて加筆させていただきます。